こんにちは。
Preshineの有田絵梨です。
「専業主婦から起業した10年の記録」。
前回の記事では、娘の出産、熊本地震、東京での生活を経て、
「○○ちゃんのママとしてだけ人生を終えたくない」
という思いから、子どもを連れてWebデザインを学び、2017年6月にフリーランスWebデザイナーとして開業したところまでを書きました。
開業届を出した。
自分の仕事を持った。
娘を保育園に預けて、仕事をする時間もできた。
当時の私は、それだけで少し「起業家になった」ような気持ちになっていたと思います。
でも今振り返ると、まだ全然「事業」ではありませんでした。
保育園代は約5万円。でも売上は10万円にも届かない
娘を保育園に預けていました。
保育園代は、月5万円前後。
一方で、私の仕事はというと、
友人のブログデザインを3万円前後で請けたり、
知り合いから頼まれたものを作ったり。
売上は、月10万円にも届かないくらいでした。
当然、利益なんてほとんど残りません。
それでも私は、
ママ友とハンドメイドをしたり、
ランチに行ったり、
東京での主婦生活を楽しんでいました。
もちろん、それが悪いわけではありません。
娘との時間もあり、友人との時間もあり、楽しかった。
でも「起業」という言葉を使うなら、
私はまだビジネスをしているというより、
起業という世界を楽しんでいるだけだった
のだと思います。
今の私なら、当時の自分を見て、
「完全にままごと起業だね」
と言うと思います(笑)
「いくら稼ぎたいんですか?」
そんな頃、ある女性起業家のお茶会に参加しました。
そこで聞かれた一言が、
その後の私の考え方を大きく変えることになります。
「有田さんはいくら稼ぎたいんですか?」
私は、答えられませんでした。
今まで考えたことがなかったんです。
とっさに出てきたのが、
「保育園代くらい……5万円です」
という答えでした。
今思えば、
いやいや、プラスないじゃん(笑)
ですよね。
娘を預けるために5万円払って、
5万円稼ぐ。
交通費もかかる。
仕事に必要なものも買う。
税金だってある。
それでは事業として何も残りません。
でも、その時の私は本当にそこまで考えていなかったんです。
帰りの電車で、どんどん恥ずかしくなった
お茶会が終わって、電車で帰っている途中。
時間が経つにつれて、
どんどん恥ずかしくなってきました。
なぜなら私は、
会社員時代にはずっと売上や利益を考えて仕事をしてきたからです。
ブライダルでも、アパレルでも、
数字を追うことは当たり前でした。
店長として店舗の売上を見る。
エリアマネージャーとして複数店舗を見る。
売上はいくらなのか。
利益はどうなのか。
どうすれば数字を伸ばせるのか。
ずっとそんなことを考えながら仕事をして、結果も出してきました。
それなのに。
自分のビジネスになった途端、
その感覚がきれいに抜け落ちていたんです。
「私、何やってるんだろう」
と思いました。
起業しただけでは、事業にはならない
開業届を出すこと。
肩書きを持つこと。
Instagramやブログで発信すること。
お客様から少しお金をいただくこと。
それだけでは、事業にはならない。
この時、私は初めてそう気づきました。
事業として続けていくなら、
売上をつくらなければいけない。
利益を残さなければいけない。
自分が何を目指しているのかも分かっていなければいけない。
「好きなことを仕事にしたい」
「自分らしく働きたい」
という思いだけでは、続かない。
もちろん、その気持ちを持つことが悪いわけではありません。
私自身、
「○○ちゃんのママで終わりたくない」
という気持ちから、この世界に入りました。
でも、
自分の人生を変えたいという思いを入口にしたとしても、
そこから先、仕事として続けていくなら、
お客様に価値を届け、売上と利益をつくる“事業”にしていく必要がある。
この時の私は、そこを全く理解できていませんでした。
私の中の「会社員モード」が戻ってきた
でも、このお茶会をきっかけに、
一気に目が覚めました。
私は会社員時代、
売上のつくり方も、
利益の考え方も、
キャッシュフローも、
ある程度理解していました。
だったら、その感覚を自分のビジネスにも戻せばいい。
そう思ったんです。
ここから、私の頭は一気に「ビジネスモード」に切り替わりました。
ただ同時に、
ひとつ分からないこともありました。
会社員としての商売は分かる。
でも、
個人が起業して、
自分の商品やサービスをつくり、
マーケティングをして、
必要なお客様に届けていく。
その世界のステップについては、
私はきちんと学んだことがありませんでした。
「ここは一度、外から学んだ方がいいかもしれない」
そう思うようになりました。
そして私は、
初めて高額なコンサルティングに投資することになります。
当時の口座残高は約50万円。
コンサルティングの金額も約50万円。
しかも、まだビジネスは赤字状態。
なかなか思い切った一歩でした。
次の記事では、
残高約50万円の時に、50万円のコンサルティングへ投資した理由
と、
そこから私が「外から学ぶべきこと」と「自分で考えるべきこと」の違いに気づいていった頃のお話を書きたいと思います。
専業主婦から起業した10年の記録
この連載では、専業主婦だった私がWebデザイナーとして開業し、コンサルタントとして仕事を広げ、法人化、年商3,000万円、その後家族を軸に働き方を見直して現在に至るまでを綴っています。
私は最初からビジネスができていたわけではありません。
開業しただけで「起業した気」になっていた時期もありました。
売上より、自分が楽しいことを優先していた時期もありました。
だからこそ今、
「起業は習い事ではない」
とお伝えしています。
でもそれは、起業を楽しんではいけないという意味ではありません。
自分の人生を変えたい。
好きなことで仕事をしたい。
その気持ちを入口にするのも、私はいいと思っています。
ただ、その先で事業として続けていくなら、
自分だけではなく、
お客様と向き合い、
価値を届け、
売上と利益をつくっていく。
その視点が必要になる。
私は、自分自身がそこに気づくまでに時間がかかりました。
だからこそ、この頃のこともちゃんと残しておきたいと思います。
有田絵梨
Preshine