起業・フリーランス・ビジネス

集客できない原因はSNSじゃない|マーケティング・セールス・経営を分けて考える

「集客できません」

個別相談で、本当によくいただくご相談です。

最近は主婦・ママ起業家だけでなく、これから起業を考えている会社員の方からご相談をいただくことも増えました。

でも私は、

「集客できないんですね。では集客方法を考えましょう」

とは、あまりなりません。

なぜなら、

「集客できない」という一言の中に、まったく違う課題がいくつも混ざっているからです。

Instagramが伸びない。

SNSのアルゴリズムが変わった。

使っているツールが悪い。

発信する時間がない。

だから集客できない。

本当にそうでしょうか?

私はまず、

「そもそも、今あなたのビジネスでは何ができていないのか?」

を細かく分けるところから始めます。

そして、ここをきちんと整えていくと、

毎日のように「集客しなきゃ」とお客様を追いかけ続けなくても、必要としている人から選んでもらえるビジネスはつくれると考えています。

最初に。この記事は「個人対個人」のビジネスについて書いています

最初に、この記事の前提をお伝えしておきます。

私は、大企業のマーケティングや大規模なEC事業、法人営業について教えているわけではありません。

私がサポートしているのは、

主婦やママを中心に、自分の経験やスキルをサービスにして、オンラインでお客様に届けていく方たちです。

コンサルタント。

コーチ。

デザイナー。

講師。

オンライン秘書。

クリエイター。

そういった、

一人の人が、一人のお客様にサービスを届けていくビジネスです。

だから、私がこの記事でお話しする「マーケティング」や「セールス」も、大企業のそれとは少し違うかもしれません。

私が教えたいのは、

一人のお客様に真摯に向き合うビジネスです。

たくさんの人を集めて効率よく売ることだけを目的にしたいわけではありません。

目の前の一人が何に悩み、何を望み、どうなりたいと思っているのか。

そこにとことん向き合う。

そのためにマーケティングがあり、セールスがあり、経営があります。


起業したからといって、大きなビジネスを目指さなくていい

起業した。

フリーランスになった。

だから、

売上何千万円を目指さなければいけない。

フォロワーを何万人にしなければいけない。

毎月何十人も集客しなければいけない。

大きなコミュニティを作らなければいけない。

そんなことはありません。

もちろん、それを目指したい人は目指したらいいと思います。

でも、全員が大きなビジネスを目指す必要はありません。

特に、一人でサービスを提供する個人ビジネスなら、

最初から数を追わなくていい。

むしろ私は、

数を追いかけることによって、一人のお客様が見えなくなっている人が多いと感じています。

「どうしたらフォロワーが1万人になる?」

「どうしたら100人集客できる?」

「どうしたら毎月10人申し込みが入る?」

そんなことばかり考える。

でも、その前に聞きたいのです。

一人のお客様に、ちゃんと届いていますか?


一人を理解できないまま100人を集めようとするから、一人すら集客できない

100人集めたい。

でも、

そのうちの「一人」がどんな人なのかを説明できない。

その人が今何に困っているのかわからない。

なぜその人があなたの商品を必要とするのかわからない。

どんな言葉なら「これは私のことだ」と思ってもらえるのかわからない。

それでは、100人どころか一人に届けることも難しいと思います。

私は、

一人を理解できないまま100人を集めようとするから、一人すら集客できなくなる。

そんなことが起きているように感じています。

個人ビジネスの強みは、大企業と同じことができることではありません。

一人のお客様に深く向き合えることです。


話を聞ける。

表情を見ることができる。

言葉になっていない悩みに気づける。

サービスを改善できる。

一人のお客様との距離が近い。

私は、そこに個人でビジネスをする大きな価値があると思っています。

だから最初は、

100人ではなく、一人。

1万フォロワーではなく、一人のお客様。

その一人から、

「これは私のためのサービスだ」

と思ってもらえるところまで考えてみてください。


そもそも「集客」とは何なのか?

集客。

文字通り書けば、

「お客様を集める」

ということです。

では質問です。

あなたは、どんなお客様を集めたいのでしょうか?

ここで、

「30代女性です」

「子育て中のママです」

「起業したい女性です」

という答えで止まってしまう方も少なくありません。

もちろん属性を考えることも必要です。

でも、それだけでは人の購買行動はわかりません。


「ハイブランドを買う人」と「100円ショップで買う人」には分けられない

例えば、一人の女性がいたとします。

バッグは何十万円もするハイブランドを買うかもしれません。

でも日用品は100円ショップでも買うかもしれない。

ホテルにはお金をかけるけれど、普段のランチは節約するかもしれない。

美容には惜しまずお金を使うけれど、洋服にはあまり興味がないかもしれない。

つまり人間は、

「高いものを買う人」

「安いものを買う人」

という単純な分類では理解できません。

同じ一人の人でも、

どんな時に、何を必要として、何に価値を感じるのかによって、お金の使い方は変わります。

だから考えなければいけないのは、

その人がどんな時に困っているのか。

何を変えたいと思っているのか。

その問題をどれくらい重要だと感じているのか。

何ならお金を払ってでも解決したいのか。

どんな情報を見た時に行動するのか。

どこで商品やサービスを探すのか。

そこです。

これを突き詰めていくのが、マーケティングです。


「集客できない」のではなく、マーケティングができていないのかもしれない

「集客できません」

と相談に来られた方に、

「では、どんな人に来てほしいですか?」

「その人は今、何に困っていますか?」

「なぜその人は今、それを解決したいんですか?」

「なぜあなたの商品を選ぶんですか?」

と掘り下げていくと、言葉に詰まることがあります。

そうなると、問題はSNSではありません。

マーケティングです。

誰に届けたいのかが曖昧。

何を届けたいのかが曖昧。

なぜ必要なのかが曖昧。

なぜ自分なのかが曖昧。

そこが整理されていない状態で、

「Instagramをもっと頑張ろう」

「Threadsも始めよう」

「今度はYouTubeかな」

「AIを使って毎日投稿しよう」

とツールを増やしても、根本的な問題はなかなか解決しません。

ツールを変える前に、

誰に、何を、なぜ届けるのか。

ここを考える必要があります。


難しいビジネス用語を知っていることと、お客様を理解していることは別

最近は、会社員の方からご相談をいただくことも増えました。

また、大手の起業塾などでマーケティングやビジネスをしっかり学んできた方もいらっしゃいます。

皆さん、本当によく勉強されています。

マーケティング。

ブランディング。

ペルソナ。

ファネル。

LTV。

CV。

ポジショニング。

たくさんの言葉を知っているし、説明もできる。

もちろん、それが悪いわけではありません。

会社の中では、共通言語として専門用語が必要な場面もあります。

起業塾などで体系的に学ぶことも、とても意味のあることです。

ただ私は、

難しいビジネス用語を知っていることと、お客様を理解していることは別

だと思っています。

たくさんの専門用語を使うことで、

「私はちゃんとビジネスを考えている」

と、自分が安心できる場所をつくっていることもあるかもしれません。

だから私は、時々その言葉を全部外します。

そして聞きます。

「で、あなたは誰に何を届けたいんですか?」

「その人は今、何に困っているんですか?」

「なぜその人は、あなたの商品にお金を払いたいと思うんですか?」

「あなたの商品を買ったら、その人の何が変わるんですか?」

これを普通の言葉で説明できますか?

私たち個人事業主やフリーランスが最終的に向き合うのは、

マーケティング用語ではありません。

一人の人間です。


一人のお客様に真摯に向き合うことがマーケティングになる

マーケティングと聞くと、

市場分析。

競合調査。

数字。

データ。

そんなイメージが強いかもしれません。

もちろん、それもマーケティングです。

でも、私がサポートしている個人対個人のビジネスでは、もっと手前に大切なことがあります。

一人のお客様が、

何に悩んでいるのか。

今どんな生活をしているのか。

何が不安なのか。

どんな時に困るのか。

どうなったら嬉しいのか。

何を言われると嫌なのか。

何を言われたら「わかってもらえた」と感じるのか。

そこまで考える。


私は、それも立派なマーケティングだと思っています。

そして、一人を深く理解できるようになると、

発信する言葉が変わります。

商品が変わります。

サービスの見せ方が変わります。

導線が変わります。

価格の伝え方も変わります。

つまりマーケティングとは、

何か難しいテクニックを使うことだけではなく、

一人のお客様を、これでもかというくらい考えることでもあるのです。


SNSは見られている。でも申し込みがないなら「集客」ではない

一方で、

マーケティングはある程度できている方もいます。

SNSも見られている。

ブログも読まれている。

LINE登録もある。

無料イベントには人が来る。

個別相談にも申し込みがある。

つまり、

「見込み客がいない」

わけではありません。

でも、

有料商品には申し込みが入らない。

無料なら来るけれど、有料になると止まる。

高単価の商品が売れない。

ここでも、

「もっと集客しなくちゃ」

と考えてしまう人がいます。

でも、すでに人は来ています。

知ってもらえています。

興味も持ってもらえています。

それなのに購入につながらないのであれば、

これは集客ではなく、セールスを見直す必要があります。


まだ「セールス=押し売り」だと思っていますか?

「セールスが苦手です」

という方に話を聞くと、

セールスを、

「目の前のお客様を話術で説得して、商品を買わせること」

だと思っているケースがあります。

でも、私が考えるセールスは全く違います。

セールスとは、とことんお客様視点で会話すること。

です。


何に困っているのか。

なぜ困っているのか。

本当はどうしたいのか。

何が不安なのか。

どんな情報があれば判断できるのか。

そもそも今、そのサービスを受ける必要があるのか。

それを一緒に整理していく。

押し込むのではありません。

お客様が自分で納得して判断できる状態をつくる。

私はそれがセールスだと思っています。


セールスは、個別相談の時から始まるわけではない

そして大切なのが、

セールスはお客様と直接話す段階で突然始まるわけではないということです。


日々の発信から始まっています。

誰に、

何を、

どんな言葉で、

どんな順番で届けるのか。

なぜその問題を解決する必要があるのか。

どんな未来につながるのか。

なぜそのサービスなのか。

なぜあなたなのか。


そうしたことを、日々丁寧に伝えていく。

その積み重ねの先に申し込みがあります。

目の前にお客様が来てから、

最後のトークだけでどうにかしようとすることがセールスではありません。


高単価になるほどセールスは丁寧にする

500円の商品と、

50万円の商品。

同じ売り方でいいわけがありません。

金額が上がれば上がるほど、お客様が判断するために必要な情報は増えます。

「本当に自分に必要?」

「私にもできる?」

「この人にお願いして大丈夫?」

「この金額を払う価値はある?」

「受けた先に何が変わる?」

そう思うのは当然です。

だから、単価が高くなるほど、

セールスはより丁寧にする必要があります。

高単価商品が売れない時に、

もっとフォロワーを増やそう。

もっと無料相談を増やそう。

もっと集客しよう。

と考える前に、

お客様が判断するために必要な情報を、十分届けられているかを確認してみてください。


「集客できない」に隠れている4つの課題

ここまでを整理すると、

「集客できない」

という悩みの裏側には、例えば次のような課題があります。

1.マーケティング

誰に何を届けるのか。

相手がなぜそれを必要としているのか。

どんな価値を感じるのか。

ブランディングも含めて考える領域です。

2.セールス

興味を持った人に、サービスの必要性や価値が十分伝わっているか。

お客様が納得して判断できる情報を届けられているか。

3.経営

売上だけでなく利益が残る設計になっているか。

商品構成や価格は適切か。

キャッシュフローはどうなっているか。

何を伸ばし、何をやめるのか。

4.時間管理

売上につながる仕事に時間を使えているか。

投稿を作ることだけで一日が終わっていないか。

経営者として考える時間を確保できているか。

このように分けてみると、

「集客できない」

という一言だけでは、課題を正しく表せていないことがわかると思います。



課題を細分化し、可視化し、感覚で動かない

ビジネスを変えたいのであれば、

課題を細分化してください。

そして可視化してください。

感覚だけで判断しない。

「なんとなく最近集客できない」

ではなく、

アクセスが減っているのか。

問い合わせが減っているのか。

問い合わせはあるけれど成約しないのか。

無料ばかりに人が集まっているのか。

高単価だけ売れないのか。

リピートされないのか。

一つずつ分ければ、打つ手も変わります。

大きな会社の経営者が、

「最近なんとなく集客できません」

の一言だけで経営判断を終わらせるでしょうか。

おそらく、もっと細かく数字や状況を見て、課題を分けるはずです。

個人事業だから、それをしなくていいわけではありません。

規模が小さくても、

経営は経営です。

ビジネスと「素の自分」を混ぜすぎない

個人で仕事をしていると、

自分自身とビジネスの境界が、とても曖昧になりやすいです。

SNSの反応が少ない。

「私には魅力がないのかも」

商品が売れない。

「私は必要とされていないのかも」

フィードバックを受ける。

「否定された」

そんなふうに、ビジネス上の出来事を、プライベートも含めた「自分そのもの」に結びつけてしまいます。

でも、

あなた自身の価値と、今のビジネスの課題は別です。

商品が売れないなら、

なぜ売れないのかを考える。

伝わらないなら、

どこで伝わっていないのかを見る。

申し込みがないなら、

マーケティングなのか。

セールスなのか。

商品なのか。

導線なのか。

経営者として考える。

個人で仕事をするからこそ、この視点はとても大切です。


自分のビジネスを、自分の言葉で語れますか?

そして、ここまでのすべてにつながるのが、

自分のビジネスを自分の言葉で語ることです。

誰に届けたいのか。

なぜその人なのか。

その人は何に困っているのか。

なぜ自分がこのサービスをするのか。

どんな未来を届けたいのか。

どうしてこの価格なのか。

なぜ他ではなく自分なのか。

これを、誰かから習った言葉ではなく、

自分の言葉で話せるでしょうか。

難しいマーケティング用語が使えることよりも、

私はここをずっと大切にしています。


「集客しなきゃ」とお客様を追いかけ続けなくてもいい

私は、

起業した人全員に大きなビジネスを作ってほしいとは思っていません。

全員に何万人ものフォロワーが必要だとも思いません。

毎月何十人も集客しなければいけないとも思いません。

一人のお客様に真摯に向き合う。

その人を理解する。

必要なサービスをつくる。

必要な言葉で届ける。

必要なら丁寧に話す。

その方にとって必要なサービスであれば、納得して選んでもらう。

その一つひとつを整えていく。

すると、

毎日毎日、

「集客しなきゃ」

「誰か来て」

「もっとフォロワーを増やさなきゃ」

と、お客様を追いかけ続けなくてもいいビジネスに少しずつ変わっていきます。

だから、

「集客できない」

で終わらせないでください。

あなたの課題は、本当に集客ですか?

マーケティングですか?

セールスですか?

商品設計ですか?

経営ですか?

時間の使い方ですか?

一つずつ分ける。

一つずつ考える。

一つずつ整える。

面倒かもしれません。

地味かもしれません。

でも私は、

これでもかというくらい、一つずつ向き合うことがビジネスだと思っています。

そしてもし、

そこを考えること自体が面倒で、

できるだけ簡単に、

何かのツールさえ使えば売れる方法だけを探したいのであれば、

もしかすると「経営する」という働き方そのものが、自分に合っているのかを一度考えてみてもいいかもしれません。

起業やフリーランスになることがゴールではありません。

大きなビジネスにする必要もありません。

私はこれからも、

一人のお客様に真摯に向き合える人のためのビジネスを教えていきたい。

その一人に、本当に必要なものを届ける。

まずはそこからでいいと私は思っています。


よくある質問

集客できない一番の原因は何ですか?

集客できない原因は一つではありません。認知不足の場合もあれば、マーケティング、商品設計、セールス、導線、経営、時間管理に課題がある場合もあります。「集客できない」とまとめず、どの段階でお客様の行動が止まっているかを分けて考えることが大切です。

SNSを頑張っても集客できないのはなぜですか?

誰に何を届けるのかが曖昧なまま投稿数だけ増やしても、必要な人には届きにくくなります。まずはターゲットの属性だけでなく、その人がどんな状況で、何に困り、なぜお金を払って解決したいと思うのかまで考えてみてください。

無料相談には来るのに有料商品が売れない原因は何ですか?

すでに無料相談に人が来ているのであれば、単純な集客不足ではない可能性があります。有料サービスの価値や必要性、お客様が購入を判断するための情報が十分伝わっているかなど、セールスの設計を見直す必要があります。

フリーランスや個人事業主はフォロワーを増やすべきですか?

フォロワー数が多いことが必ずしも売上につながるわけではありません。個人対個人のサービスであれば、まずは一人のお客様を深く理解し、その一人に届く商品や発信をつくることが重要です。

高単価商品を売るには集客数を増やす必要がありますか?

必ずしも必要ではありません。単価が上がるほど、お客様は購入について慎重に判断します。そのため人数を増やす前に、サービスの価値、対象者、購入後の変化、必要性などを丁寧に伝えられているかを確認することが重要です。

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  • この記事を書いた人

有田 絵梨

1983年、熊本県生まれ。青山学院大学 経営学部卒。

ブライダル・アパレル業界を経て、2017年より女性起 業家のWeb集客をサポート。これまで400名以上の実績。「Webスタイリスト®」として、理想のお客様と つながるWebメディアづくりを支援。

初著書『おうちコンサルタントの始め方』出版。

■家族:夫・10歳の娘・愛犬との3人1匹家族
■趣味 :ジャズダンス・ホットヨガ

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